今夜は最高!
昔からタモリが大好きだった。
今でこそお笑い界の大物として、若干知識人みたいな扱いで持ち上げられているタモリだが、テレビに出始めの頃のものすごく胡散臭い感じが良かった。
蝶の蝶ネクタイとかつけて片目の眼帯とかを使っていた時期を思い出す。
実は「タモリ」というLPレコードも持っている。
あの伝説の「四か国語麻雀」とかのネタが入っているやつだ。
最近ネットに載っていたタモリの名言もしみる。
「今はね、友達を作ろう作ろうって言い過ぎるよ。友達なんかいなくていいんだよ。」
そんなタモリマニアのほうくだがタモリの出ていたテレビ番組ではやはり「今夜は最高!」が最高だったと思っている。
次点は今も続いている「タモリ倶楽部」だ。
もっと渋い番組としては「夕刊タモリ」。
夕刊タモリはテレビ朝日でやっていたと思うが、とても斬新な番組だった。
「夕刊」という字が「タモリ」に見えてくる、というのがみそだ。
しかも後に「なるほどザワールド」で世界中をレポートする迫文代がテレ朝の新人で出演していた。
そんなマニアな話はさておき。
タモリ倶楽部も捨てがたい。
タモリのマニアな面が番組として成立するところが秀逸である。
何しろこの番組でしか絶対に接することができないような内容で、しかも面白いのかどうなのかも不明なディープな番組がこれほど長く続いているのはタモリのマニア力と空耳アワーの威力だろう。
道端に落ちている手袋の写真で1回。
これからの人生で使う可能性があるか不明な工具で1回。
そんな具合だ。
出演者が時には番組を超えて好きなものにはまっている様がいいよね。
ネット情報によるとタモリ倶楽部は「夕刊タモリ」の続編なのだそうだ。そんなことちっとも知らなかったが。
「今夜は最高!」は日テレでやっていた。
土曜日の夜だったと思うが、それなりにお金もかけてやっていたしコントのところはパロディ映画みたいな感じで本格的に金をかけた感じが良かった。
当時は中学生とか高校生とかでジャズなんかに触れることは一切なかったが、この番組を通してのみジャズと触れることになり、少し大人な雰囲気を感じていたことを覚えている。
ジャズあり、コントあり、ミュージカルあり、なんて構成はちょっとおしゃれで、(嫌いじゃないけど)当時のドリフとかのコントとは趣向が違うところも良かった。
出てくるゲストも楽しんでやっている感が伝わってきたし、美空ひばりが普通に出演する番組って見たことなかったしなぁ。
タモリはもう、昔のように破壊的な宴会芸をやる芸人ではなくなってしまった。
長らく国民的番組の司会をやっていたこともあるし、大物として祭り上げられている感じもある。
年齢的にもそんなことをわざわざやることもないと思う。
そういう意味ではタモリ倶楽部は終わらないで欲しい。
それでも時間の経過とともに終わっていく運命なのかも知れないけれど。
そう思うとタモリに一度でいいから聞かれてみたかった。
「今のご気分は?」
そうしたら一度でいいから言いたかったなあ。
「今夜は最高!」
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