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京都の寺「K」

前回、京都に家族で行ってきたことを書いた。

実はそこでちょっとした事件が起きたのである。
誰もが知っている京都の有名な寺「K」。

とにかく「K水の舞台から飛び降りる」なんて表現があるくらい有名だ。
ここにうちの家族と、年老いた母と一緒に回ったのである。

子供の頃にも来たし、大人になってからも来たことのある寺だ。
でも多分20年近く来たことはなかったと思う。
京都でも有名な観光スポットで、今回は普通の路線バスで回ったので、長くて細い坂道を延々と上り、途中開けたところでみんなでかき氷なぞを食べて実にいい感じだったのだ。
中に入るまでは・・・。

とにかく人が多かったが、やっと寺のふもと部分にたどり着きそこでお気楽に子供の写真なんかを撮っていよいよ中に入ることになった。
あの有名な舞台のところだ。

そこまでとにかく観光地を回るたびに「土産を買え」だの「あれが欲しい」だの「これが欲しい」だの騒がしかった子供たちだがこのK水寺でも次男が何かを買うという。
お金を払って中に入った舞台の横のところにある売店だ。
そこでお守りが売っていた。
お守りと言っても袋に入ってひもでゆわえてあるやつじゃなくてなんとプラスチックカードだ。
しかも別のところで名前を入れてくれるというのだ。
ただしひらがなだが・・・。

値段も手頃だったので次男は嫁に預けて舞台の横を抜け、奥の反対側の山のほうの少し開けた広場にある平屋の土産物屋に行った。
勇んでカードを渡すとめんどくさそうにじじいがパソコンでそのお守りカードに印字してくれたのだ・・・。
いや、もうちょっと学習すれば漢字でもOKなんじゃないか???

まあ、それはいいとして用が済んだので名前入りのカードを受け取り、家族のいる舞台のほうに戻った。

ところが・・・。
するっと抜けてきた寺の舞台の反対側には、なんと反対から入ってくる人用のゲート、というか見張りのおばさんの専用ブースみたいなのがあったのだ!!
手元にたまたま入場券(?)を持っていたのでそれをなんとなくその睨みをきかせている鬼がわらみたいなおばはんに見せて戻った。

が、なんと。
同じ土産を長男に買ってやろうと、ほうくの老いた母も同じお守りを買い、長男と一緒に例のじじいの店に行っていたのだ。

なかなか二人が戻ってこなかったので見に行こうかと思ったところようやく二人が戻ってきた。
ほうくと同じようにその反対側のゲート(?)に気がつかず出て行って名前を印字してもらったはいいが戻ろうとしたらそこの鬼がわらに止められたのだそうだ。

たまたま老いた母は手元に券を持っていたが、よく物を落とすので入場券とかチケットとかそういうものはすぐに親に渡して預ける長男は自分が持っていないことに気付いた。
そこで母がその鬼がわらばばあに事情を説明したのだが、その鬼がわらは頑として受け付けずさんざん悪態をついて意地でも入れさせまいとその小さい宝くじ売り場のようなブースの中で文句を言い続けたのだそうだ。
いくら説明しても聞かないので無視して中に入ってきたが、嫁から券を受け取った長男はその鬼がわらに改めて見せに行った。券を見せても非常に態度は悪かったようだが。

あまりにもすごい剣幕で言われたため、老いた母はかなりショックを受けたようだったので、その話を聞きながら近くの売店のおっさんたちに聞こえるように
「結局もうここは観光地なんだよ。もう寺じゃないんだよ。」
とでかい声で言ってやった。

大体一回外に出ることが分かっているなら売店もそう事前に言うべきだし、あんなだまし討ちみたいなことされたらこっちも不愉快きわまりないぞ。

そんな散々な目に遭って帰ってきたわけだがなんとこの話には続きがあった。

あまりにもその時の衝撃が頭から抜けなかった老いた母は、K水寺に苦情の手紙を書いたのだ。わざわざ手書きで。

そして今・・・。

最初のもちろん謝りの手紙は来たのだが、なんか知らんがその後もやりとりが続いているようでこの間は襖絵かなんかの写真集的な小冊子みたいなものも送られてきていた。

こ、交流しているようだ・・・・。

これだから歳とるとわけわからん世界だ。
そのうち喜んでまた行くのかも知れないなぁ。
まあ、いやな思いをしてから始まる世界もあるのかも・・・。

それにしてもあの鬼がわらのようなおばはん。
今でもあのブースに入っているのだろうか・・・。
京都の緊迫ポイントとして地図に記録するとしよう。

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コメント

この寺に今日行って来ました(遅い夏休み中。東京から来客につき京都案内)。
その婆は見なかったが死ぬほど暑かったです…

○まささん
おっ。さすが関西進出。
すぐに検証できるところがさすがです。

京都は死ぬほど暑いですよね。

いませんでしたか・・・。
もしかしてクビになっちゃったのかな・・・。

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