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新しい車

運転免許を取ってから次はどんな車に乗りたいか考えるようになった。
免許を取った頃は親父が知人から格安で買ったふーるいふーるいマークⅡが家にあるだけだったので、これに乗るしかなかった。
これがびっくりすることにラジオしかついてなく、音楽を聴こうにもカセットを入れる場所もないという涙出そうなオンボロだった。

なんとなく映画「トランスフォーマー」的な感じだが、別にこの車は変身しなかった。

そこでここはうまく親を説得して新しい車を買わせようと画策することにした。

それまで全く車に関して興味がなかったほうくだったので、友だちのブラックとかが道行く車の一台一台の車名を知っていることに非常に驚いていたくらいだった。
とりあえず本屋に行って車の購入比較本のような雑誌を買って、毎日毎日ベッドの中で見たりしていた。091216_221801

心理学かなんかであったが、人間はいつも見ているとそれを欲しくなってくる、という心理が働くそうだ。

なるほど!それで職場結婚が多いのか!

それはともかく。
毎日毎日同じ雑誌を見ていたら、どんどん車が欲しくなった。

そこで親父が海外出張でいないことをいいことに母親をうまく説得して何とか車を購入してもらうことになった。
あんまり大きな車は何となくオヤジくさい(しかも運転も自信ない)ので、当時1.6Lのホンダのインテグラを買ってもらうことになった。
まだリトラクタブルライトなんかがあった時代のホンダの車である。

当時ホンダはF1で無敵の活躍をしている頃だったので単純なほうくはそのブランド名にやられていたのだった。

やってきた車は確かに前のマークⅡに比べると小さかったが、初めての新車は特別な輝きを放っているように感じられた。

そのボディライン。
そしてシャープな顔つき。
リトラクタブルライトがかもし出すスポーツ感。
ホンダのDOHCエンジン。
なんたってカーオーディオがついている!

前の車があまりに年代物だったため、いちいち感動することばかりだった。
その時からしばらくホンダの車が続いた。

親父が日本に戻ってきて当然のごとくその車でゴルフに行ったりしたのだが、その時会社の部下に
「ほうくパパさん、若い車に乗ってますねぇ!」
と言われたらしく、ずいぶんと嬉しそうだったのを思い出す。

車に乗ると移動範囲が格段に広がる。
電車の時間を気にしなくていいし、荷物の重さを心配することもない。
好きな音楽を聴いて、しかも誰にはばかることもなく大声で歌うこともできる。
自分が運転することと時間がかかることを除けば、気分的には「どこでもドア」を手に入れたようなものだ。

車の中で景色に感動し、道に迷い、自力で到着したことに感動する。
仲間とドライブやスキーやなんかそんなものに行って楽しい。
彼女と車でデートしていろんなとこへ行ってムフフだ。

車を買うんじゃなくて、カーライフを買うんだ、と何かで読んだことがある。
そんなカーライフが嬉しかったんだろうな。

しかしもう車は売れない。
若者が車を欲しいと思わないそうだ。
そのあたりの感覚が我々バブル世代とは違うのだろうか。
電車でデートしてるんだろうか。
二人きりの空間は、特に密閉されていなくてもそこらでできるということか。

若者よ、車に乗れ。
そしてがんがん二酸化炭素を撒き散らせ。
でも車で行った先々で遊んだり、なんか食べたり、温泉に入ったり、泊まったり、お土産買ったりすれば全然オッケーだ。

「新しい車」。我々にとってはものすごく魅力的な言葉なんだけどなぁ。
少なくとも「新しい政府」よりは比較にならないほど魅力的だ。

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コメント

若者よクルマに乗れって最近のキーワードですけど、気付けばそうやって嘆いてる自分がもう新しいクルマに興味を失ってます

理由は「欲しいクルマがない」。
いや、最近はメーカー自身がエコに走り過ぎてて、我々世代にササる車種がどうもねぇ…
マニュアルシフトなんて今や特殊技能だし、それをたまに乗ってる人を見つけては「根性入ってるな〜」とか感嘆してる自分にまたガッカリです。

まずはメーカーにもうちょっと奮起してほしいですね。

○Tommyさん
なるほど、確かに乗りたい車は少ないかも知れませんねぇ。
私は子供ができる前まで乗っていたオープンカーにまた乗りたいですねぇ。
でもその頃はもう電気自動車になっているのかなぁ。

雪道で無事だったのに、なんてことない駐車場でバックで岩にぶつけたあのインテグラ(二台目のインテグラか?)が懐かしい。。。

他にもブルーバード、セフィーロ、カリーナED、とか、
車が輝いていた時代であるとともに、我々の一時代を築いてくれた今はなき名車たち。

ほんと今の20代とかクルマに興味ねえなあ。。。
寂しい限り。

○まささん
本当にあの頃の思い出って車と結びついてるよねぇ。
岩に激突した2代目インテグラ・・・。
懐かしい・・・。
あの雪の三国峠越えのカリーナEDとセフィーロ・・・。

また車でどっか行きましょう!

三国峠越えは吹雪でフロントガラス凍りついて、前方が10cm四方くらいしか見えないのに走ってたのも懐かしい。

雪積もってるのにラジオのアンテナ出そうとしてアンテナぐにゃぐにゃになったセフィーロも懐かしい(持ち主ではなく某”後○振”のしざわだったが)。

ほんとにまたいつかクルマのレジャーを皆で。

あ、謹賀新年。
ますますのブログの繁栄を祈念してます。
 

○まささん
クルマレジャー行きたいですね。
そんなまささんの気持ちを駆り立てる、あの幻の映像記録の平成22年版、快調に作成中です。
お楽しみに!

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