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119

竹中直人がいたので、おや?と思った。
でもこれって何か記憶にあるぞ、と感じていた。

忌野清志郎の葬儀である。
敬称略でお許しを。
やっぱり「清志郎さん」ではロックじゃないと思うし。

テレビでは熱狂的なファンの人たちや親交のあった有名人たちがその死を悼んでいる様子が映し出されていた。
本当にみんな好きだったのだろう。
「好き」という言葉に集約されるかどうかは分からないが、その気持ちについては伝わってきた。

個人的にどうだったか記憶を辿ってみると・・・。
一番最初に聴いたのは恐らくラジオから流れてきたRCサクセションの曲だったと思う。
当時中学生か高校生だったと思うが、一番最初の印象が
「何だこれ?」
だった。

一度耳にしたら忘れないあの高音の忌野清志郎の声が、ものすごく奇妙なものに聞こえたのだ。

その後、友だちの家で
「どう、これ、かっこいいだろ。」
と聴かされたときも実はあまりピンと来てなかった。

申し訳ないが、その頃は洋楽がかなり流行っていてほうくもどっぷり浸かっていて日本のミュージシャンについてはあまり知らない状態だったし、日本語をロックに乗せることにとても違和感を感じていたからだ。

でもしばらくすると
「これはこれでいい。」
という結論になったと思う。
なんだろう、みんな(ほうく)に初めからすんなり受け入れられるようなものはロックじゃない、ということにしとくか。
CDやレコードは買わなかったが、有名な曲なんかはラジオから録音したりしていた。

竹中直人はいつ頃からテレビに出ていたか分からないが、竹中直人の「ブルース・リー」は最高だ。
あれ以上のブルース・リーは見たことがない。
似ているし、なにしろ面白い。
似ているだけで「うまい!」とかいう声が出るモノマネは実は好きではない。
笑えてこそモノマネ、というものだ。
「価値あるモノマネベスト10」を選考するなら文句なく入れたい。

ということで、出てきたばかりの芸人なのか何なのかよく分からない時期からマークしていた。

ほうくの記憶の中で忌野清志郎と竹中直人が一つになるのは、竹中直人の映画「119」である。
ここで忌野清志郎はサウンドトラックを手がけている。
そして驚くべきことにこの恐らくそれほど売れなかったであろうサウンドトラックアルバムをほうくは持っているのだ。

この映画は本当に観たいと思って、映画館までたった一人で観に行った覚えがある。
映画の内容は、田舎の消防署の話で、何か起きるかと言うと何も起きない、という非常に竹中直人的な話なのだが、ここで忌野清志郎の歌が抜群の存在感を示しているのだ。

ほうくは忌野清志郎のファンかと言われると、正直なところ自信はない。
しかしカラオケでその曲を歌ったことがあるのでその曲が「好き」であることは確かだ。

さて、今日は1度だけ昔テレビでやったやつを録画しておいたDVDを帰ってから観るとするか。
映画の封切がちょうど「バックドラフト」と同じような時期だった。
同じ消防士の話として竹中直人が
「あのバックドラフトを超えた!」
と宣伝していたのを覚えているなぁ。
でも本当に「バックドラフト」は超えていると思うよ。

忌野清志郎の「満月の夜」(サウンドトラックから)を聴きながら、大切な人たちのことを想うとしよう。

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コメント


そんな映画があったんですか 面白そうですね
今度借りよう!

清志郎ファンのかみさんが昨日たまらん坂に行ってきました。


よく知らないけどゆかりの地らしい

あの弔辞、途中までマジだと思ってたけど、最後は完全に「竹中直人の世界」でしたね。
境目の分からないところが狙いだったんでしょうか…?

○とっき〜
面白いかどうかは保証しませんが個人的には好きな映画ですね。
なかなか出演陣も今となっては結構揃ってますし。

○Tommyさん
竹中直人の場合、途中でいろんな人格やら設定やらが混乱するのかも知れないですね。
昔やってた「笑いながら怒る人」みたいな感じで。
現実とモノマネの設定とかがごちゃごちゃになって混乱したのかも。
ちなみに私は何言ってるか良く分からなかったので最後まで見なかったですけどね!

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