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人格

それに気付いたのは今から20年くらい前の就職活動(今で言う就活?)の面接の時だった。
担当の面接官が資料を見ながら
「しかし君は会う人によって印象が全然違うねぇ。」
と言ったのだ。

うすうす気がついてはいたが、その時咽喉まで出かかったセリフがこうだった。
「それはあなた次第だからですよ。」

実際の答えは
「そうですか?そうですかねぇ。」
みたいな感じだったけど。

人間には様々な感情がある。
どんな人にもはらわたが煮え返るほど怒りに満ちた経験はあるだろうし、腹が痛くて転げまわるほど笑ったこともあると思う。

でも、すべての人の前でありのままの自分をさらけ出すことができるかな?
幼い頃から人一倍人見知りで喘息のため体も弱く気も弱かったほうくは無理だった。

今から考えるとその頃から周りに対しての防衛策として少しずつ身についていったのだと思う。
「その人格を演じること」を。

初めて会う人に対して自然に接することができるなら特に言うことはない。
けれど初めて会う人に対してどのように接するかは実際に話を進めていく間に少しずつ決めていっているのだ。
みんなはどうだろう?
いきなり自分の世界に引き込める明石家さんまや柳沢慎吾ならいいが、そんな奴に会うことはなかなかないはずだ。

ほうくの場合、話をしていくうちに無意識に例えば「結構真面目な好青年1号人格」を表面に出して話したり、「ざっくばらんなお話好き人格」になったりいろいろだ。

他の人はどうだか分からないが、いつも温厚な人が怒って別人のようになる、という場合があるとなんとなく違う人格が表面に出てきている、というような見方をしてしまう。

だから普段は荒くれ的な豪快イメージを醸し出している人を見ても
(この人、本当はすごく繊細で傷つきやすい人じゃないだろうか。)
とか、すごく物静かな人を見ると
(実はものすごくクレイジーな部分を持っているんじゃないだろうか。)
なんて思ったりしてしまうのだ。

「人格を演じる」と思ってはいないと思うが人によって初めて会った人に対する接し方って違うのだと思う。
いきなり自分の話をして気安い感じで接することができる人や、最初は相手の出方を伺いながら徐々に自分を出していく人など。

ほうくは後者であって、しかも相手によって表面に出現させる人格(キャラクターと言ったほうが早いか?)を多種類無意識に使い分けていたようなのだ。
それが「相手によって印象が違う。」原因だったのだと思っている。

これは「多分」なので、違う場合も多いと思うのだが、人は自分のキャラクターをある程度決めてしまったほうが楽だ。
幼い頃から数々の経験を経て、一番自分にとって心地よいキャラクターを無意識に選択してそこに安住している人が多いと思う。
そのほうが周りの理解も得られるし、「あいつらしい」なんて表現はまさにこれにあたるんじゃないかと思っている。
よく犯罪者の周りの人が
「普段おとなしくそんなことをする人には思えない。」
なんて言うが、本当にそうなのか?そこまでそいつの本質を知っているのか?と思うと個人的には不思議には思わない。
いつも表に出ていない部分がたまたま出てきただけかも知れないからだ。
夏休みにいきなりキャラクターチェンジする奴とかも結構いるし、大学入学や社会人になったことを機に違うキャラクターになった人も何人か知っている。

例えば一本の帯があって一番左が「悪」、一番右が「善」、と分かりやすくイメージすると、人間なんてその真ん中あたりでふらふらふらふらしている存在なんじゃないかと思う。
結局のところ、その中で自分をコントロールできるかどうかだけが、分かれ目なんだろうと。

「何を考えているか分からない。」

良く言われることだ。

ほとんどの場合、何も考えていない、というのが正解なんだがたまにあるのは
「あなたが何を考えているのかを見ている。」
というものだ。
個人的には傍若無人に自分の感情通り泣き、笑い、怒り、勝手に帰ったりする人がいたりすると逆に羨ましかったりするくらいだ。

ちなみに新しい環境に入ると、(ほうくは転校生人生だったりしたのでこの環境は多かった)その集団の中心で目立って活躍している人たちより、おとなしく何となく自分自身を出し切れていない人に興味がわく。
そういう人に積極的に関わってなんか隠れている部分を引き出してやりたくなったりする。
おかげで中学の時、結構真面目でおとなしめだった奴をモノマネ好きの芸人にしてしまったこともあった。
彼の人生でそれはいいことだったのかなぁ。
ぜひ会って確かめてみたいのだが、残念ながら連絡が取れない。

一つこの使い分けが役に立ったことがある。
モノマネがうまくなって芸には困らなかったことかな。
人生がモノマネなのかも。
明日は君のモノマネをして過ごしているのかも知れないなぁ。

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コメント

こんばんは。

難しいお話ですね。
人間、簡単・単純ではないですから、おっしゃるとおりですね。
ただ、長く生きてきますと人のスケール(物差し)はほぼその人なりのものになるような気がします。
人間の優劣ではなく、単なる幅の問題ですが、自分の幅で相手を見る・・・これが実態でしょうか。
ホークさんの幅は大きいですね(笑い)。

○nakamuraさん
いやあ、なんかお恥ずかしいですね。
昔からかなり変わっている子供だったし、誤解されやすいとも感じていたのを思わず文章にしてしまいました。

でも改めて読み返すと・・・・。
私って結構めんどくさい奴かも!
危ない人間にならないよう気をつけます。

今回は長いな!しかし・・「本当はすごく繊細で傷つきやすい人じゃないだろうか」って、わしの内面をよく分かっていてくれたとは・・さすがだ。

○色爺さん
なるほど・・・。
自分で言っちゃいましたね。
わかってるよ、わかってる、わかってる。

みんな大人になればつらいこともありますからね。
また飲みますか!
誰からも返事ないけど。

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