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容疑者X再び

ということで次男がようやく退院したので映画版の「容疑者Xの献身」を見てしまった。

映画の終わりの頃、久しぶりに泣いていた。
映画館で泣くなんて記憶がないが、涙が出てしまうのを止められなかった。

ということでこの映画、まあなかなか良く出来ていたとは思うのだが、ちょっと不満がある。

これはテレビシリーズがヒットしたからこその映画であるから仕方がないのだが、テレビシリーズを始めるにあたっていくつか設定をテレビ用に変更しているところがこの映画に影響してしまったところが残念なのだ。

まあ、テレビシリーズで視聴者をひきつけるためにはいくらなんでも登場人物が男ばっかり、というわけにはいかない。
ということで柴崎コウが原作にはない設定の刑事として起用された。
これはこれで別に悪いとは思わない。
テレビなのだからそこはある程度変えていかないと全く知らない人の興味も引かないのだから。

ところがこのように、そしてこれ以外にもいくつか設定を変更してしまったがために本来必要のない、ストーリーに関連してはほとんど意味を成さない、「テレビに出ていたから」という理由だけで登場する役がいくつかあったのが残念だった。
しかしまあ、テレビシリーズに出ていたのに映画版で使わないわけにもいかないし仕方がない部分ではあるのだが、この話は本当にストーリーの部分がしっかりとしているので、ある意味「フジテレビ的な」映画になってしまったことは否定できない。

まあ、これは細かいことだったので概ね許容範囲だった。

しかし個人的に一番残念だったのは石神に原作にあったある台詞を言わせなかったことだ。
その台詞は石神があまりにも彼女を愛しているが故に発せられる壮絶な台詞であり、それこそがこのストーリーの中で最も個人的にインパクトを受けたところだったので、この肩透かしは残念だった。

でもまあ、全般的には許せたかな。
短い時間の中に収めるにはかなりうまくまとまった形になっていたと思う。

ただ個人的には、原作を読んでから見ることをお勧めするな。

角川映画が昔出てきた頃、キャッチフレーズで「見てから読むか、読んでから見るか。」なんてのがあったように記憶しているが、自分の想像の世界が実際の映像になっているのは何だかすごく新鮮な感じがした。
「ああ、こんな感じになるのか。」なんて思いながら見ちゃったりして。
でも横のカップルはいまいちな感じで帰って行ったし、果たしてみんなの感想はどうだったのか?

今は「秘密」を読んでます。

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コメント

ご覧になりましたか〜。私、個人的には「堤真一ってのはどうなの?」でしたが。
次にほうくさんとお会いする時には東野圭吾ネタで一杯やれそうですね。
「秘密」も是非、「読んでから観て」もらいたいなぁ。

映画も見たんですね~

しかしほうくさんの残念な消えたセリフとは??
何でしたっけ

原作と映画の間に一年くらい空いたので
ちょっと記憶が。。

秘密もなかなか良いですよ

原作が既にある場合は、「映画を先に観るか、原作を先に読むか」って、かなり大事ですよね。
片方だけにしておくっていうのも手ですが。


私が観た『ブラインドネス』は結構批判されてましたが(私も否定派です)、肯定派の人が「原作読んでないのに批判するな」って書いてました。

それはそれでちょっと違うんじゃないの?って思います。


まあこの辺の議論はオフ会で!

●Tommyさん
確かに。
でも堤真一頑張ってましたね。あまり眼を見開かないようにしているところも役作りに入っていたんじゃないでしょうか。
というか、原作通りの外見でこの迫力の演技を誰ができるか考えると・・・。
キャスティングとしてはよくよく考えると当たりだと思いました。

●とっき~
そのせりふは、原作をまた読みましょう。
個人的にはそこに想いが込められていると感じたところです。
秘密、引き続き熟読中です。

●千葉県民さん
どっちが入り口かっていうのは作品に触れたときにどう感じるかにすごく関わりますよね。
この物語の場合、2時間だとちょっと短くてせわしないかな、なんて思ったりしました。
私が泣いたのも原作を読んでいてそれを思い返しながらなので何の予備知識もなく観たらどうだったかは分からないです。

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