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非日常へのダイブ

誰しも日常生活だけでは面白くない。
日常生活以外の世界を求めるものだ。
ほうくの場合、例えばスタジアムに野球を見に行く、サッカーを見に行く、あるいは映画館に映画を見に行く。
人によっては、テレビの連続ドラマを楽しむ、本を読む、ゲームにのめりこむ、などなど。マンガを読む、でもいい。

なんだろう?
潤い?
朝起きて、ご飯食べて、仕事行って家に帰って、飯食って、風呂入って寝る。
確かにこんな生活だけを毎日毎日続けていたら、きっとダメになる。
恋人に傷つけられた、上司にむかついた、嫁さんが厳しい、そんなことを一瞬でも忘れられる時間、元気をもらう時間、普段の生活では目にすることのない時間、そんなものを求めているのかも知れない。

だから中村のフリーキック、すげえ!みたいなところで興奮したりして。
ちょっと買い物に行って「へえ、こんなの今流行ってるんだぁ。」とか。
ちょっと都心に行って、「いいなあ若い女の子はぁ。」みたいなオヤジ的な喜びとか。

人それぞれ非日常に求めるものは違うだろうし、それへの対応も違うと思う。
たまにしか非日常世界に触れない人もいるだろうし、例えば旅行先が気に入ってそこに住んでしまう人もいるだろう。

昔、なんかの本で読んだが、今ある自分は自分の望んだ姿だということらしい。
つまり、今までの人生で数え切れないくらいの選択があったが、それは自分自身で選択してきたため、現在の自分が存在するという理屈だ。
もちろん事故や、急病とか災害とか自分の制御できない事態は別の話だと思うが。

なんで今回はこんな感じかというと、昔の円谷プロシリーズの「ウルトラQ」の「あけてくれ!」という話が好きなのだ。昨日も今回のネタのためにちょっと見直してしまった。

簡単に言うと、さえない中年サラリーマンが現実とは別次元の世界へジャンプする列車に偶然に乗ってしまい、それは普段自分が言っている「ここではないどこかへ行きたい。」という望みがかなうにも関わらず、結局自分の今までの過去を見せられて「あけてくれ!」といっておろしてもらう。しかし現実の世界は家族ともうまくいかず、職場でも追いやられていて結局、その日に会社を辞めて夜の空に「乗せていってくれぇ!!」と叫ぶというものだ。
脚本があの小山内美江子という作品でこれが40年くらい前のテレビなのだからびっくりという内容だ。

誰しも「ここではないどこか」に対する憧れを持っている。その非日常との関わり方は人によってさまざまだろう。
けれど「現実」もまた確かに存在し、無視できないものだ。
その折り合いって結構難しいし、そのバランスを崩すときっとウルトラQの世界に入ってしまうのだ。

あなたは大丈夫ですか?

ちょっと石坂浩二風ナレーションを想像してね。

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コメント

ほうくさん ごぶさたしてます。 とっきーです。
最近SHALL WE DANCEのリメイク版が上映されていましたね。幸せながらも単調な生活にどこか満たされない平凡な中年男性をダンスに駆り立てた動機も非日常へのダイブ願望ではないでしょうか。まだリチャード・ギア版はみてないけど、オリジナル版は共感の持てる邦画としては印象に残る秀作でした。(ハリウッド版の主役は弁護士らしいが、中年男性の悲哀を表現できるのはやっぱりサラリーマンではないだろうか)
 自分はというと38歳にして現役でラグビーをプレイしている。本来ラグビーは大学時代にやりたかったスポーツであったものの高校時代に運動をしなかったために、大学では適度に運動できそうなアーチェリーを選択している。(このあたりの動機はほうくさんと同じであろう)
とはいえラグビー願望は尽きず、ついに会社に入ってからプレーを始め今まで続いている。
ラグビーは格闘技といわれるが、ある意味正しい。キックオフの前はかなり緊張するが、試合が一旦始まると(日常の)全てを忘れて試合に集中するのみである。というより危なくて集中せざるを得ない。大なり小なり怪我もするし(昨日も試合中足がつって途中退場してしまった。つるってとっても痛いんですね。)この年でラグビーをすること自体が果たして健康にいいのかわからないけど、都合がつけばまたグラウンドに向かう自分がいる。
普段スーツを着たサラリーマン達が休日には、叫び、走り、ぶつかり、円陣で肩を組む。そこには非日常へのダイブがある。ダイブできる場所があるのは幸せなことです。

とっきー久しぶり。
ほうくも日本版SHALL WE DANCE?テレビで見て結構感動しました。というかいまや好きな映画です。
ラグビー始めたきっかけは知らなかったけれど共感できました。
ちなみにほうくもサッカーやるのが好きだったけれど、最後にサッカーの試合をやってから10年以上たちます。今でもラグビーを続けているとっきーは素晴らしいですね。
ということで先生が作文にコメントしているような文章になってしまいました。敬語は使い慣れないもので。
またコメントちょうだい。

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